ビル、住宅、橋梁、高速道路…、都市を構成する様々な建築物や構造物は、多くの部材の接合によって造られています。そしてこれらの建築物や構造物に求められるもののなかで、いちばん重要な要素が安全性と施工性ではないでしょうか。
特にRC建築で使われる鉄骨と梁などの接合は、片側からしか施工できないことから、高い安全性と施工性が求められているにもかかわらず、これまで溶接でしか加工できませんでした。しかし溶接は熟練した技術が必要なうえ仕上がりにバラツキがあることから、X線検査をしなければならないなど非効率的でした。
フセラシはそんな課題を解消するため、ワンサイドボルトとしてより確立された技術で、経験の浅い人でも高力ボルトによる片側からの締結施工を可能にしました。その結果、接合部の耐震性向上、施工コストの低減、工期の短縮、省力化など多くのメリットが生まれ、現在では建物の構造部だけでなく、高い安全性と施工性という相反する要素を兼ね備えた接合技術として、橋梁の補強や高速道路の側壁落下防止といった、都市のインフラに関わる部分でも多く採用されています。